塾の掛け持ちはあり？メリット・デメリットを解説！

塾の掛け持ちは、多くの学生や保護者にとって魅力的な選択肢となり得ます。異なる塾で多様な教え方や教材を経験できる一方で、時間や費用の負担が増えるリスクもあります。この記事では、塾の掛け持ちのメリットとデメリットをくわしく解説し、最適な学習スタイルを見つけるためのアドバイスをお伝えします。

塾を掛け持ちするメリット

塾の掛け持ちにはさまざまなメリットがあります。

ここでは、掛け持ちによる3つのおもなメリットをご紹介します。

学習効果アップ

塾の掛け持ちによって学習効果がアップする可能性があります。

高い学力や志望校への合格を目指す場合、子供の学習範囲は非常に広く、多岐にわたります。ひとつの塾だけでは、カリキュラムの都合で特定の範囲が十分にカバーされないこともあるかもしれません。

しかし、複数の塾に通えば各塾で補えない部分も補いあい、学習の取りこぼしを防げます。異なる視点や教え方を経験することで、子供の理解力や応用力が向上することも期待できます。つまりバランスの取れた知識が身につき、学習効果の向上が期待できるでしょう。

自分と相性のよい講師や学習カリキュラムと出会える

塾ごとに講師の性格や教え方、学習カリキュラムは大きく異なります。

たとえばスパルタ式の厳しい指導があわない子には、やさしくていねいに指導する方がより適切です。しかし、ひとつの塾に通うだけでは、本当に自分と相性のよい講師・学習カリキュラムであるかわかりません。

複数の塾に通って比較することで、個人の特性にあった指導が受けられるようになり、より効果的な学習が実現可能です。

時間を効率的に活用できる

部活動や習い事で忙しく、塾に通う時間を確保するのがなかなか難しい子もいるでしょう。

そんなときは複数の塾を掛け持ちすることで、時間を有効に活用できます。たとえば、平日は学校や自宅の近くにある塾に通い、土日など時間が確保できる日に遠くの本命の塾に通うといった方法があります。

このようにライフスタイルにあわせて塾を選ぶことで、学習時間を最大限に活用できるでしょう。

塾を掛け持ちするデメリット

塾を掛け持ちすることは、多くの利点がある一方で、いくつかデメリットもあります。

以下に、塾の掛け持ちをするおもなデメリットをご紹介します。

子どもがストレスを抱える原因に

新しい教室や講師、ほかの生徒との関わりなど、新しい環境や人間関係が子どもに不安と緊張を与え、ストレスになる可能性があります。

とくに環境の変化に敏感なお子さんは、慣れるまでに時間を要することがあるため、塾の教室見学や体験授業に参加させ、事前に環境に慣れる機会を増やすことをおすすめします。

混乱を招く恐れがある

塾の指導法や勉強のやり方が異なることで、子どもが混乱する可能性があります。

たとえば問題の解き方やノートの取り方、教材の使い方などに違いがあると、子どもがどの方法を採用すべきか混乱し、学習内容が頭に入らなくなることがあります。これを防ぐためには、親御さんが塾の宿題をチェックし、適宜やり方を整理してあげると良いでしょう。

金銭的負担が増える

仮に同じ2教科を学ぶ場合でも、ひとつの塾で2教科受講するよりも、2つの塾で1教科ずつ受ける方が費用がかさみます。

入塾金や教材費、管理費などがそれぞれの塾でかかるためです。さらに、交通費も異なる塾への通塾で増加することが考えられます。これを軽減するためには、学校や家から通いやすい塾を選ぶことが重要です。

掛け持ちを決める前に！考えておくべきポイント

塾の掛け持ちはメリットも大きいですが、デメリットも大きい選択です。

掛け持ちを決める前に、必ず考えておきたいチェックポイントがあります。次のポイントを押さえて、慎重に掛け持ちするか決めましょう。

目的を明確にしよう

なぜ塾を掛け持ちする必要があるのか、目的をはっきりさせておくことが大切です。

掛け持ちは体力的にも精神的にもかんたんにできるものではないので、生半可な気持ちでは挫折してしまう恐れもあります。もし今通っている塾に不安があるなら、まずはその塾に相談する姿勢も大事です。

多くの塾は、理解不足の箇所を補習してくれたり、個別で学習計画をサポートしてくれたりします。

本人の意志・気持ちを確認する

親が一方的に決めると、ストレスを抱えたり、反発心から勉強へのやる気が低下するかもしれません。

実際に通う子どもの意志や気持ちをていねいに確認しましょう。今の塾で不満や不安がないか、勉強がしやすいかなどヒアリングしたうえで判断すべきです。また、塾の掛け持ちを始めると、これまで自由に過ごしていた時間を勉強に充てる必要が出てきます。

自由時間が減ってしまうと、子どもにとってストレスの原因になりかねません。塾以外の時間はプレッシャーを与えず、できるだけ本人のやりたいことを優先してあげましょう。

親ができるサポートを明確にする

塾の掛け持ちには、親のサポートが欠かせません。

塾までの送迎、プリントの管理や課題のサポートはもちろん、場合によってはお弁当が必要になることもあります。子どもと相談して、宿題や教材の進捗管理を「誰が・どのように管理するか」を決めておくことをおすすめします。

負担が少ない方法も検討する

先述したとおり、塾の掛け持ちには本人に肉体的・精神的負担がかかります。

それに加え、複数の塾に通うため経済的な負担もかかります。まずは無理なく払えるかどうか、塾に以下の費用について問い合わせて検討しましょう。また、子どもが抱える課題の解決のため、必ずしも掛け持ちする必要はありません。

オンライン塾などの負担のかかりにくい手段を検討してみましょう。オンライン塾は、自宅でマンツーマン指導を受けられ、校舎に移動する必要がなく授業料も比較的安価な場合が多いです。これにより、子ども・親の双方にとって負担を軽減できます。

まとめ

塾の掛け持ちはかんたんなことではありませんが、上手に活用することで、ひとつの塾に通うだけでは得られない多くのメリットを享受できます。環境や人間関係のストレス、金銭的負担などのデメリットがありますが、これらのデメリットを理解し、適切な対策を講じることで、掛け持ちのメリットを最大限に引き出せるでしょう。親御さんが子どもの状況をよく観察し、サポートしてあげることが成功の鍵となります。