北海道学力コンクールとは?
北海道学力コンクールの特徴
北海道在住の小中学生を対象にした北海道学力コンクールは、35年以上の歴史があり、年間受験者の合計は12万人になります。どんな特徴があるコンクールなのか、詳しく見ていきましょう。
入試にそっくりな模擬試験
北海道学力コンクールは、北海道の公立中学校の入試と同じ方法で行われます。早い段階から本番の環境を経験していくことで、緊張せず本番に望めるようにしていきます。
具体的な試験内容は、国語、数学、社会、理科、英語の5教科です。1教科100点満点で、最高500満点となります。
小学生の学力コンクールの場合には、教科書で習った範囲のみが出題範囲となっています。低学年向けの入門編から、6年生向けの発展編まで、学年に合わせた試験が用意されています。
膨大なデータから合格可能から判定
北海道学力コンクールは、長い歴史と実績があり、膨大なデータベースがあります。北海道の入試データでは、圧倒的ではないでしょうか。
実際に北海道民の中学3年生は、4割近くが試験を行っています。この膨大なデータを元に、個人の成績票を作ってくれます。
この成績票には、合格可能判定を4つの高校まで作成してくれ、第一志望には、現状の成績の位置や今後の目標まで明記してくれます。とてもわかりやすく解説されているため、今後の試験勉強に有利になるはずです。
また、小学生では私立中学や附属中学の志望校判定を行なってくれます。さらに、成績の推移や各教科の平均点や達成率も表示されており、得意不得意がわかるように工夫されています。
成績が優秀だった場合には、別冊の成績上位者一覧に受験者情報が掲載されます。情報が開示されることで、より意欲的に試験に挑むことが可能です。
小学生の学力コンクール
小学生の学力コンクールでは、学年ごとに試験の種類が変わります。年齢に合わせた試験内容で、成績票も工夫されています。
1年生から3年生
低学年向けの学力コンクールでは、学校以外の場所で試験を行ったことがない子でも、試験が嫌いにならないよう配慮された内容となっています。個人成績票もフルカラーでわかりやすいです。
科目は、国語と算数の2科目です。個人成績票には、先生からのアドバイスも記載されており、賞状のような認定証ももらえます。
4年生から6年生
高学年向けの学力コンクールは、中学入試に向けた内容や、現状の学力をチェックするために行われます。試験科目は、4年生は国語と算数の2科目で、5年生から中学生と同じ5科目になります。
試験時間は、1科目30分です。北海道内で自分の現在の順位を把握したい場合や、志望する中学校がある人におすすめです。個人成績票もグラフや表を用いて、わかりやすくまとめられています。
ハイレベルな模試
北海道学力コンクールでは、中学受験を検討している6年生向けの模試も行なっています。国語、算数、理科、社会の4科目に加え、総合(適性)問題も出題されます。
総合問題は、札幌開成中学校などの適性検査に対応した内容になっているのが特徴です。また、ほかの小学生向けの模試は30分となっていますが、こちらは1科目40分となっており、通常の模試よりもワンランク上の内容となっているのが窺えます。
個人成績票についても、通常の学力コンクールより詳しく記載されており、参考になります。
中学生の学力コンクール
北海道学力コンクールは、道内の中学生が多く参加することで有名です。年度ごとに6回学力コンクールが行われるため、早い段階から試験に慣れていくことが可能となっています。
出題される問題は、専門のスタッフがていねいに分析し、膨大なデータを元に作成されています。そのためとてもクオリティが高く、北海道内の高校に進学したい中学生にはとてもおすすめです。
2023年度の平均点は?
続いては、学力コンクールの平均点を確認していきます。実際に行われた平均点はどれくらいだったのか、気になる方も多いのではないでしょうか。
今回は中学生が行なった「23年度第2回北海道学力コンクール」の平均点をご紹介します。
中学1年生
まずは、中学1年生の平均点です。全体的に難易度が高い問題だったようで、500点満点中平均点は、284点でした。
科目ごとの平均点は、国語47点、数学48点、社会57点、理科64点、英語66点でした。とくに国語と数学が難しい問題内容でした。
中学2年生
次に、中学2年生の平均点です。500点満点中平均点は254点と、1年生よりも少し低い点数となりました。
科目ごとでは、国語45点、数学53点、社会51点、理科53点、英語51点がそれぞれの平均点でした。とくに、国語、社会、英語の問題が今回は難しかったようです。
中学3年生
最後は中学3年生です。受験を控えた大事な年でもある学年ですが、500満点中の平均点は257点と1年生、2年生とさほど変わらない点数となりました。
科目ごとの平均点は、国語49点、数学53点、社会57点、理科42点、英語54点です。国語と理科は難易度が高い問題でした。
北海道学力コンクールを受験するメリット
ここまで、学力コンクールの概要について説明してきました。実際に受験するとどんなメリットがあるでしょうか。続いては、メリット面を詳しく説明していきます。
自分の実力と志望校の選択肢が増やせる
北海道学力コンクールは、自分の偏差値を知ることができる重要な試験です。自分の実力を認識すれば、今後の対策を行いながら、志望校の選択を広げることもできます。
北海道学力コンクールで出される偏差値などは信頼性が高いため、参考になるのではないでしょうか。
内申点や学区も考慮されている
北海道学力コンクールは、長い歴史と実績があり、受験生にとって有益な情報を提示してくれます。中でも、公立高校の入試試験を想定し、内申点も含めた判定をしてくれます。
また、学区内と学区外の高校で定員数が変わるため、学区外からの受験の方が難易度は上がります。この難易度も考慮された上で合格判定を出してくれることも凄いところです。
このことから、受験生にとって、北海道学力コンクールを受験することは、大きなメリットといえます。
学力コンクールの受験方法
実際に北海道学力コンクールを受験する時は、いくつか方法があります。それぞれの受験方法についてお伝えしていくので、自分に合った受験方法を選択してください。
参加している塾で受験
北海道内の塾で参加する方法です。すでに塾に通われている方は、会場となっている塾かどうかの確認と、参加方法を塾に問い合わせする必要があります。
また、会場となる塾に通っていなくても受験を受付している塾もあります。受験可能な塾については、北海道学力コンクールのHPから確認可能です。
事務局で受験
塾に通っていない場合や近くに会場となる塾がない場合には、北海道学力コンクールの事務局で受験することもできます。入試本番に近い状態で受験することができるのは魅力的ですね。
現在は、札幌市と旭川市に事務局があるため、距離に問題がない方にはおすすめです。受験の申し込みをする場合には、事務局に直接連絡が必要です。
自宅で受験
北海道学力コンクールは、自宅でも受験可能です。自宅のパソコンに問題をダウンロードするだけで手軽に受験できます。
もちろん、ダウンロードする際には、受験料の支払いが必要なので注意してください。どんな問題がでるか確認したい、当日は体調不良で受験ができなかった方におすすめです。
しかし、実際の入試は会場に出向き受験を行うことが必須です。本番の入試を意識した受験であれば、自宅で行うより事務局もしくは塾で受験する方が、緊張感に慣れるためにも最適でしょう。
また、試験を実施した解答用紙は事務局に返送し、採点を行なってもらいます。その後、通常の受験と同様に自宅に成績票が届きます。
試験の後にはダウンロード版の購入も可能ですので、後日問題を解いてみたい時などに利用できます。